映画とミュージアムと私

映画や博物館など見たものの記録です。ネタバレまみれ注意

舞台 スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

<ジャンル>

ミュージカル、犯罪、カニバリズム

 

<おすすめ度>

これも勉強…😭

可もなく不可もなく🤔

そこそこ良かった🙂

すげー良かった😆 ⬅️ココ

全人類見て!!😳

 

<あらすじ>

ロンドンの理髪師ベンジャミン・バーカーは、妻子と3人で幸せに暮らしていたが、妻に横恋慕した悪徳判事ターピンにより無実の罪で国を追われる。妻はその後ターピンに襲われて自ら毒を飲み、娘は彼の養女となり屋敷に幽閉されていた。復讐を誓ったバーカーは、スウィーニー・トッドと名を変えてロンドンに戻ってくる。

トッドは理髪店の下階でパイ屋を営むラヴェット婦人に助けられ、ターピンを殺す算段をし始めるが、実行する前にトッド=バーカーと知る者が現れ、ゆすられたことで思わず殺してしまう。遺体の処理に困ったトッドとラヴェットは、遺体を「肉」としてパイに入れようと思いつき…。

 

<感想>

 

【トッドとラヴェット】

ピレリを殺した後のトッドとラヴェットの会話

ここの流れ全編通して一番好きです!

ラヴェット「アンタ気でも狂ったの!?何の罪もない人を!!」

トッド「脅迫してきた。利益の半分をよこせと」

ラヴェット「そうなの?じゃ話は別ね」スンッ

いや変わり身www

遺体をどう処理しようか相談して

ラヴェット「わかるでしょ」「わかんない?」

トッド「……?(´・ω・`)」

ラヴェット「つまりね…肉を無駄にしない!(`・ω・´)」

トッド「…エ゛ェ゛ー…(´°д°`;)」

さすがのトッドもドン引きで草

どんな職業の人の肉が良いか話して

「小説家」→「筋が多い」

「消防士」→「<消火/消化>に悪い」

「牧師」→「神父より陳腐じゃない、司祭より繊細だ」

「役者」→「クサすぎるorz」

このやりとり映画版でもありましたが、いちいち上手いし役者の所どっちもメタくていいですよねw

パイ投げ

途中演出で客席にパイを投げるんですが、ラヴェット夫人は

「お゛ん゛り゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛!!」

と気合十分にぶん投げてくれますw

トッドは「人肉パイを食え!」と受け取った人を指差してましたw取った人には特典があるようです。良かったね!

・ラヴェット夫人、後半衣装が次々に変わっててびっくりでした。パイ屋が繁盛するにつれて気持ちが上がっていくのが見た目にもわかりやすかった。

・トッドのパイの吐き出し方www

・トッド、ラヴェット夫人がいないとわりとダメ男で草

・ラヴェット夫人の「海辺で」のシーン、なんか赤い棒?みたいなのを桶の中で磨く?ような動きがあったんですがあれ何ですかね?しかも丸いボールみたいな部品が飛んで行っちゃって、トッドっていうか市村さんが普通に立ち上がって回収してたんですが、アドリブなのか折り込み済みの演出なのかさりげなさすぎてよくわからなかったですw

・ラヴェット「ギャー!?トッドさん早かったのね!!」草

 

ジョアンナとアンソニー

ジョアンナが首まであるドレスとお嬢様言葉で貞淑さアップ、と見せかけて映画と違ってアンソニーと駆け落ちする前にやることやっちゃう。お前ら恋に落ちるの早すぎんか

・でも精神病院から脱出するときはまさかのアンソニーから拳銃奪って撃っちゃう行動派

・アンソニー陽キャっぷりが眩しすぎる。君はきっと愛されてきたんだね…幸せになって…

 

【トビーとピレリ

・抜歯シーンが血まみれでえぐい。というか床屋で抜歯…?と思いましたが、プログラムによるとそれが普通だった時代のようです。

ピレリは映画のヤカンでフルボッコと違い首絞めで気絶。床の後始末が楽そうでいいね←

ジョアンナとトビー死んじゃうんじゃないかと思ってハラハラしてたけどとりあえず生存ルートで一安心。

・ラストシーンで警察が踏み込んできたのでトビーは然るべき施設に保護されて幸せに暮らしたと信じたい…いやでもトッド殺しちゃったからな…ジョアンナも側から見たら医者ぶっ殺して精神病院から逃げたやべー奴だしな…

 

【ターピンとビードル

・ターピンがひたすらキモい(褒め言葉)

映画版よりジョアンナへの接し方が露骨に性的というか、そのくせ自分が悪いと1ミリも思ってない感じがノートルダムの鐘のフロローに通じるものがあってキモ怖い。

プログラム見たら設定上は70〜80代のおじいちゃんですが、演じたのは40にもなってない方のようです。すごすぎ…

ビードルがターピンに「あなた不潔だから結婚嫌がられるんですよ、床屋行きなさいよ」って言う場面、映画版のビードルはすげーブ男だったので「なに女心語っとんねんお前もモテんやろ」と思ったんですが、このビードルはわりとモテそうでなんか腹立つ←

・ターピン「(トッドの床屋に)案内しろ」

ビードル「今ですか!?💧」→訳:今日娘の誕生日だっつったろお前話聞いてた?

 

こじき女】

・あんた売春婦だったの!?ただの物乞いじゃなく!?びっくりです誰も買わんやろ←

・全編通して悲鳴みたいな歌い方で結構聴くのしんどかった

・映画と違ってトッドに何回か「どこかで会った?」って言ってて、一回でもちゃんと顔見て聞いてあげてれば…って思うと切ない

 

【全体を通して】

大竹しのぶさんすげー

映画版のヘレナの演技よりだいぶコメディ寄りのラヴェット夫人でした。

シリアスでグロくて重苦しい話ですが、ラヴェット夫人のコミカルな演技のおかげでそんなにしんどくなりません。この舞台は大竹さんの力で成り立っていると言ってもいいのではw

 

あと映画では結構血まみれ露骨なグロ注意でしたが、舞台ではそんなでもなかったです(2階席だったから気にならなかったのもあるけど)。血が目立ったのはピレリ死亡シーンとトビーが麻酔なしで抜歯されるシーンくらい。

それもあって本当はおすすめ度「全人類見て!」と言いたいですが、やはりグロ控えめでもカニバリズムは人を選ぶかと思い一応「すげー良かった」としておきますw

 

Wキャストなので暇があればもう一回見に行ってみたいと思いました。特に武田真治さんのトビーが気になる(今回は加藤諒さんでした)。